9月の健康コラム 万病のもと「慢性炎症」を防ぐ!
炎症とは、体を守るために免疫機能が働くことで起きる防御反応です。一般的によく知られているのは「急性炎症」。けがや細菌・ウイルス感染時に起こり、赤み・熱・腫れ・痛み・機能障害といった症状が出ます。通常は数日から1週間程度でおさまります。
慢性炎症とは?
一方で「慢性炎症」は、軽度の炎症が長期にわたって体内で続く状態を指します。自覚症状が少ないため気づかないことも多いですが、生活習慣病(肥満・糖尿病・脂質異常症・高血圧など)や動脈硬化性疾患(心疾患・脳卒中)、さらには一部のがんの発症にも深く関わっています。
脂肪細胞から全身に広がる慢性炎症
慢性炎症は外傷や感染がなくても、肥満による脂肪細胞の増大から始まることがあります。特に内臓脂肪が増えると、白血球が集まり炎症性サイトカインが放出され、慢性炎症が持続。血管や膵臓など全身に影響が広がり、動脈硬化や糖尿病を引き起こすリスクが高まります。
慢性炎症を防ぐ生活習慣のポイント
慢性炎症は生活習慣の改善で予防・軽減できます。以下の点を意識しましょう。
1. 食生活の見直し
- 野菜・果物を多く摂る
- 肉よりも魚(不飽和脂肪酸を含む)を意識
- 塩分は1日6g未満に抑える
- アルコールの適量を守る(日本酒1合/ビール中瓶1本程度)
- 禁煙を心がける
2. 適度な運動
ウォーキングなど中等度の有酸素運動を1日30分以上行うのが理想です。
3. 健康診断の活用
血糖・血圧・コレステロールに異常があれば放置せず、必要に応じて医師に相談・治療を続けましょう。
まとめ
慢性炎症は「気づかないうちに進行する万病のもと」です。日々の生活習慣を見直すことで、生活習慣病や動脈硬化、がんの予防にもつながります。食事・運動・定期検診をバランスよく取り入れて、9月も健康に過ごしましょう。



