
「寝たきりになるのは、まだまだ先のこと」――そう思っていませんか?
実は、40代からの生活習慣が、将来の健康状態を大きく左右します。
医師で外来診療から訪問医療介護まで幅広く活動している鈩裕和(たたら ひろかず)先生の「寝たきり」につながる要因と予防のためのポイント記事をまとめさせていただきました。
ピンピンコロリで人生を終えるために
多くの人が願うのは、最期まで元気で暮らし、ある日突然、寿命をまっとうする「ピンピンコロリ」。
しかし現実には、脳卒中などで後遺症が残り、介護を受けながら長く過ごすケースも少なくありません。
寝たきりの大きな原因
- 脳卒中(脳梗塞・脳出血など)
- 転倒による骨折
- 薬の長期・多剤併用(特に睡眠薬)
生活習慣病を放置しない
脳卒中の背景には、高血圧・糖尿病・脂質異常症・高尿酸血症といった生活習慣病があります。
これらは自覚症状がほとんどなく進行するため、健康診断で異常が出たら必ず治療・コントロールしましょう。
脳卒中の主なサイン
こんな症状があれば、迷わず医療機関へ!
- めまい・ふらつき(耳の病気だけでなく脳梗塞の可能性も)
- 片目が見えにくくなる、物が二重に見える
- 手足や顔の片側のしびれ・力が入らない
- ろれつが回らない、言葉が出ない
- 突然の激しい頭痛と吐き気(くも膜下出血の可能性)
薬の飲みすぎ「ポリファーマシー」に注意
高齢になると複数の病院にかかり、薬が増えがちです。
特に睡眠薬や安定剤の常用は注意が必要です。
- 睡眠薬は一時的な使用が基本
- 長期使用で依存や離脱症状のリスク
- 効きが悪くなり、強い薬・量が増える
- 日中のボーっと感や転倒リスクが上昇
転倒による骨折は「寝たきり」への直行便。薬の量や種類は医師に相談し、適正化を心がけましょう。
将来のために今できること
- 健康診断を毎年受け、異常があれば治療
- 食事・運動・睡眠の生活リズムを整える
- 不必要な薬を減らす
- 転倒予防のため筋力・バランス感覚を保つ
まとめ
「寝たきり」は突然訪れるものではなく、40代からの生活習慣の積み重ねが大きく影響します。
生活習慣病の予防・管理、薬の使い方、日々の体調管理が、将来の自由な生活を守るカギです。
今から少しずつ、自分の体をいたわる習慣をはじめましょう。
お体の不調や健康維持・増進などお考えの方、お悩みの方はぜひ一度ご相談ください!



